ごあいさつ

脱サラの若者2人、越前塩に夢託す
独自製法開発、新名物目指し発売

 脱サラした若者2人が、海水を独自の製法で煮詰めてつくった天然塩を売り出した。口にすると、ほのかな甘みを含む深い味わいが広がる。越前海岸沿いに構えた工場でつくる2人の自信作は、「越前ブランド」の新たな名物となるか。

 越前町厨の製塩業「越前塩」。11日に発売した商品名も「越前塩」だ。会社は、中村力夫さん(33、福井市)と高橋利明さん(28、福井市)の2人で切り盛りする。同市を離れて越前町で操業を始めたのは、商品に「越前」の名を冠したかったからだ。

原材料 工場前の海水
 原材料は、工場の目の前の越前海岸から採取した海水のみ。まずは海水をすだれに吹き付けて、太陽熱と風で水分を蒸発させ、「鹹水(かんすい)」と呼ばれる濃縮海水に。さらに不純物を取り除きつつ窯で煮詰め、塩濃度を高めていく。約16時間に詰めると美しい塩の結晶ができ、最後は濾過して「にがり」を分離させて仕上げる。

 市販の塩の多くは99%以上が塩化ナトリウム。「越前塩」はカルシウムやマグネシウムなどミネラル分を約25%含んでいるため、ほのかな甘みを帯びて、素材のうまみを際立たせる。手間ひま掛けるため大量生産できず、月500kgが限度だ。

食材生かす ほのかな甘み
 2人は今春まで働いていた福井市内の会社で、先輩・後輩の間柄だった。経営学を学ぶなど、いつかは独立したいと考えていた中村さんと、食材に興味を持っていた高橋さん。気の合う2人はいつしか、起業の夢も共有するようになった。

 製塩業に着目したのは、昨年春ごろ。越前ガニや若狭牛に、新鮮な魚介類。福井にはおいしい食材がたくさんある。だが食材のうまみを引き出す福井名物の塩がないことに気づいたという。理想の塩づくりに向け、2人の試行錯誤が始まった。

 工場見学と図書館通い。まったくの独学で取り組んだ。会社勤めの傍ら、週末には越前海岸に通い、七輪で5リットルの海水を5時間かけて煮詰め、独自の製法を試した。「最初はまずかった」(中村さん)という2人の塩。だが苦心の末、ミネラルを均一になじませるため、手作業でかき混ぜながら煮詰めるなど、独自の工夫を盛り込んだ製法を編み出した。

 味に自信を持った2人は退職し、5月に会社を立ち上げた。漁村の一角にある工場で、発売を目指して急ピッチで精製していたときには、香りに寄せられた地元の人が「懐かしい。子供の頃、私たちもつくったよ」と声を掛けてきたという。

越前塩は、200g入り(税込価格630円)と500g入り(同1,570円)の2種類を用意した。また家庭でも手軽に塩づくりが体験できる「鹹水」と美容に良いと話題の「にがり」も、それぞれ「越前鹹水」(500ml入り、同1,050円)と「越前にがり」(200ml入り、同840円)として売り出した。

※ 2004年11月21日掲載 朝日新聞より

※ 記載されている商品内容は掲載当時のもので、内容量・価格等が現在と異なる場合があります。

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